電波伝搬・通信関係
空気圧センサの解析例
微弱電波帯域を用いた空気圧センサシステムの解析例です。送信側はループアンテナ、受信側は逆Fアンテナで、ホイルと自動車ボディの影響を含んでいます。
解析時間:3.7分/周波数
伝送特性とリターンロス
ホイルに置かれた送信用ループアンテナ
コンソールに置かれた受信用逆Fアンテナ
OAM(Orbital Angular Momentum)空間多重伝搬解析
OAM(Orbital Angular Momentum)空間多重はNTTが開発を行っている多重通信方式の1つで、螺旋(らせん)形状の電界を用いることで空間多重通信を実現しています。この螺旋電界は、リング状に配置したアレイに一定の位相角で励振することで作り出され、ボルトとナットの関係のように同じ位相関係を持つ受信アンテナでなければ再生できません。S-NAP/Wirelessはこのような伝搬状態を解析することも可能です。
OAMイメージ図
(NTTリリースニュースより)
参考文献:RFワールド No.47より
シミュレーションモデルは、送信側、受信側にそれぞれ8個ずつリング上に配置したものを約7m(10λ)離して配置しています。各MLAには位相器が接続されており、各アンテナが異なる位相で励振されます。ポートからは8分配器で位相器に接続されています。
以下がシミュレーション結果で、モード間のアイソレーションは75~85dB程度あることがわかります。 アニメーションは各モードの電界分布で、モード1と2は電界がらせん状に回転している様子がわかります。
(単位:dB) | 送信モード | Mode 0 | Mode 1 |
---|---|---|---|
受信 | Mode 0 | -22.43 | -110.20 |
Mode -1 | -110.04 | -34.98 |
Mode 0
Mode 1
Mode 2